練馬区 O様邸 スケルトンリフォーム 増改築事例

築45年 耐震工事徹底追及した安心な住まい
  練馬区 O様邸 スケルトンリフォーム 増改築事例

施工事例データ

施工概要 スケルトンリフォーム
3LDK
敷地面積:66.87㎡
建築面積
1階:36.85㎡
2階:33.54㎡
ご家族 大人3名
地名 練馬区田柄3丁目
築年数 築45年
工期 4ヶ月
建築費1800万円+その他リフォーム・設計費用込み(建物診断費用、設計費:平面図・立面図・電気図・パース)

スケルトンリフォーム工事内容
基礎補強、基礎増し打ち、防湿土間コン、筋交い・金物類(やり替え)、梁補強、断熱材(床、壁、天井)、軒、破風、樋(新品交換)、1-2階間取り変更、階段変更など

建材新品交換:外壁防水(外壁材KMEW)・サッシ(シャッター付ペアーガラス)、玄関(断熱ドア)、キッチン・カップボード(パナソニック)、トイレ(パナソニック:暖房乾燥便座)、浴室(パナソニック:暖房乾燥機付)、壁(ボード・クロス)、腰壁材(パナソニック)、縦格子造作、床・建具・玄関収納(パナソニック)、2階アルミ製バルコニー、収納棚、ニッチ、壁補強、各箇所手摺ほか

その他工事
外構(境界ブロック、フェンス・門扉、ポスト、表札、建物周り砕石、玄関タイル、庭ウッドデッキ、猫用の玄関ドア)など

スケルトンリフォーム工事のきっかけ

一年前ご近所でスケルトンリフォームを施工させていただいたT様からのご紹介でした。リフォーム計画の建物は築40年です。40年も住めば建物は老朽化が進みいろいろ問題も出始めます。部屋数が多い間取りは使いづらく、また階段はかなりの勾配でした。
息子さんの部屋を通らないと行けないお母様のお部屋。増えたお荷物も置く場所が見当たらなくなり手狭な状況です。近所では建て替え新築などが進み災害に強そうな町並みになり、地震災害のことを考えると我が家に不安を感じてしまいます。

では、と建替えを検討しても、建替えは建ペイ率、容積率の問題で、現在の建物より面積が減ってしまう結果でした。建替えをすれば新しくなるけど今以上に狭くなる、しかし、地震や老朽化が心配。困りました。そんな時、スケルトンリフォームの現場を見てしまい、その施主T様にご相談しての経緯でご縁となりました。

O様のお宅は、築40年です。昭和56年建築基準法改正前になり、構造、基礎、地盤について、どんな工事を施してあるかはわかりません。少なくとも40年経過した建物は、外から見ると屋根、壁の傷みはあり、構造体も、それなりの状態は想定しておきます。
そして現場調査を行い、どのようにリフォームしていくかを検討しました。築40年の手応えはありそうです。
ただ、むやみに外装や内装の修繕をしていなかった為、状態も想定しやすく、解体もやりやすいことです。実際、解体してみると下の写真の通りで、浴室の洗面の水廻りの土台、柱は腐朽してスカス力でした。
室内の四方の土台柱が腐朽していると危ないので、仮補強しては解体の繰り返しで作業を進めます。

これは新築の場合ですが、耐力壁、壁配置バランスなど計算を行います。マ二ュアル化されており、複雑でなければ簡易計算をします。逆にプランを複雑にしないことで、高い数値の耐震等級が取れます。
だから、スケルトンリフォームでも、ここまで裸にするのですから、新築に近い形で構造壁や梁、耐力壁線を設計施工して、耐久性の高い建物にしたい考えです。その他、断熱性、省エネ性も意識してあげれば、新築で言う長期優良住宅性能に近づけられそうです。

しかし、ここまでの工事を検討できたとしても、難しいのが基礎です。建物を地面に繋げる重要な構造物です。現地調査を行っても、内部等わかりにく部位で、今回は基礎のことも予算的にしっかり考慮していただく様にお願いをしました。解体してみると、鉄筋が入っていない無筋のコンクリート板と判明しました。
暑い季節と重なり、基礎の補修工事で一か月近くを要しました。しかし、こちらとしてもここまでやれば耐久性に自信が持てて安心です。
そして土台、柱、筋交い、梁などを増やし、しっかり金物で固定して、剛性は上がり耐震性は耐久性は向上します。

ついでに壁の話ですが、建物外周の東西南北の角、内部の耐力壁線としたライン上、それぞれに耐力壁を設けてあげることで、建物の耐震性とバランスはよくなります。リフォームでも同じことで、木造住宅の基本です。更に壁の強さとして倍率があり、下の表の通りです。縦横X軸Y軸の壁枚数、壁配置を検討します。リフォームでは、それほど慎重には検討していないのが現状でしょうか。

新築では、必修のチェック項目ですので、スケルトンリフォームでもチェックしていきます。地震力、風力、パランスなどの壁量は、プランしている者であれば見ておよその見当が付きます。

◆新築木造住宅の計算に用いる壁倍率

工事は、このところの猛暑と異例の台風で天候との戦いになります。そんな条件が重なり少し工期も長くなりましたが寒くなる前には無事にお引渡しができました。この先、何十年もお住まいされるのでしょうから、メンテナンスしやすい建物の設計を行っています。建物がある限り維持管理して行きます。

ところで、お引渡しも終わった半年も経たない内に東日本大地震が起こりました。
我々の仕事にも影響があり、ガソリンの供給が少なく次は何かと不安の中で仕事をしておりました。
ここ練馬の町並みは、古い家が多く、瓦が飛んだ建物も少なくありません。
引渡したお客様は、高齢の方も多く心配な方がおられました。数日、気になる方から順にまわり、お身体の無事と建物の点検を行いました。
お客様も建物も無傷でした。ただ、数日は、ライフラインの破損等もあるので、緊急での体制は、整えておきます。
地震対策で、はっきり効果が出たものがありました。それは、キッチンの戸棚に装着する耐震クラッチでした。設備メーカーオプションになっている物を、弊社は標準で装備させてもらっていました。
地震時に、クラッチが作動して扉にロックがかかり開かなくなって、グラスや皿などが落ちないしくみになっています。どうやらそれがしっかり作動し、物が一つも落下しなかったと数件で言われました。
ロック解除は簡単で、扉をドンと叩きます。

東日本大震災は、ここ練馬でも震度5強、塀や壁の損傷、瓦が落ちるなどの被害があちらこちらであったようです。
弊社の関係するところでは、事無く済みましたが、お怪我された方、震源地の近い方、ご苦労があったと思います。

間取りと設備のご提案

ご提案として、お施主様(旦那様)は背が高いので、既存の家では(40年前の建物では6尺(1m80㎝高さのドア多い)頭を打つことが多く、ドアを高くして床はバリアフリーにリフォームします。
そして、トイレ、洗面、お風呂は広く、更にリビングも間仕切り壁を変更して広くなるように1階はLDK+水周りにリフォームしました。同時に耐震性を上げる為、図面は正確に作成して構造検討、地震に強いプランの壁配置で建物の全体の剛性を上げるようにリフォームします。
結果、小さい部屋が多かった今までの間取りとは全く違うプランでご提案しました。

新プランのポイントは、LDKを合わせて広くしたことに付け加え、洗面、お風呂、トイレを北側に入れ替えまとめ、家事のしやすい動きになるようにリフォームしました。そして階段の段数を3段増やし(今までは13段)踏みしろを広く取り緩やかにリフォームしました。
これで、ご年配の方でも日常2階へ行き来できるようになります。あとは、最新の引き出し型のシステムキッチンで収納力をアップしました。調理用電気機器も専用コンセントを設けカップボード内に収納します。
収納力も増えすっきりした台所とトイレ、お風呂が快適になるように感じていただけたらと提案をいたしました。

ところで、ご家族は他に、夜遊びが好きな子(猫)が二匹おられ、外出するといつもお帰りは真夜中です。その度に、窓を開けてあげ寝不足気味な日常だったようです。また室内にいる時は、柱をガリガリして爪研ぎで今のお住まいは柱がボロボロになってしまっています。
それは新しくしても解決しないだろうと旦那様の諦めていた悩みでした。
そんな旦那様の寝不足と爪研ぎの悩みも建築計画に入れられればと思いました。

それは『仕事のこだわり』でご紹介させていただきます。

施工前はこちら

<湿気の多い場所が腐食するのは>
お風呂場は湿気が発生する場所で、家の寿命を大きく左右させる所。床や壁、天井に湿気が侵入し、構造体を湿らせます。湿った木材は腐朽菌を増殖させ、シロアリにとっての最適な餌場になります。
腐朽菌とシロアリは、どこでも存在し、条件が整えば木材を腐朽させ、有機物の木材はあっという間に、スカスカの無機化の物質にさせてしまいます。こうなれば構造体の役目などありません。解体で取り出した材は、子供の空手チョップで真っ二つです。

西井工務店の施工のこだわり
施工が完了しました

増改築リフォーム施工後

仕事のこだわり

今回かなり難易度の高いリフォーム工事となり特筆したいところはたくさんありますが、弊社が掲げるプラスアルファの提案として、『提案内容』の項目でお話しておりました、ご主人様の諦めかけていた猫達の悩みをどう解消することができたでしょうか、悩み2点のご提案をご紹介します。

斉藤:大工猫トイレ入口に爪研ぎを設置しました。

旦那様のもう一つの悩み、新しくなっても猫に壁を爪でボロボロにされてしまう、という心配でした。
リフォーム前の状態を知っている我々にとっても、数年で壁をボロボロにされてしまうのは、ちょっと悲しい。
引越しした仮住まいの家に移ってもガリガリ、クロス壁をやっているようです。
これは、間違いなくリフォームしてもやられる。猫を飼っている以上どうしようもないことです。
しかし、ムツゴロウさんには及びませんが、だいたい猫の習性を知っている私は特にお金もかかることのない方法で考えやってみました。まず40年住まわれた建物の特に力リカリやっている柱に目をつけて、その柱を残してもらうように解体職人に頼んでおき外して保管しておきます。

後は簡単、それを、かじった部分1mの長さで切断して

(写真中)柱材がひっくり返らないよう台座をつけて完成です。

壁のどこにでも設置できどこでもしっかり自立します。
(写真左)これで、部屋の壁、ノーナーなどに設置します。
(写真右)あとは、実際にうまくいくかは実践でしかわかりません。

さて、お引渡し後どんなものか?
その後訪れてお客様にお聞きしました。

☆☆☆

うまくいっているようです。
それも新しい壁には見向きもせず、猫にとっても私にとっても煙しいことでした。

LDK、とても明るいキッチン
(この後、震災がありましたが耐震クラッチが作動して、物がひとつも落ちずこの状態です。)


リビングからオープン階段(穏やかな階段)を上がるところです。

見た目だけでなく、基本から見直す

弊社では二世帯変更リフォームや、建て替え不可の土地に建てられた家を蘇らせるスケルトンリフォームに加え、完全フルオーダーの注文住宅など、敏速な対応・ご相談に応じることが可能です。妥協のない工程が施工事例の写真でもわかっていただけると思います。
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